琴似神社[西区琴似1条7丁目]

琴似神社は、現在の札幌市西区にあります。この地区は、屯田兵が札幌圏で最初に入植した地域で、現在の地下鉄琴似駅やJR琴似駅を中心に兵村が作られました。琴似神社の前を走る幹線は、当時の兵屋の中心となつた道路です。この道路を挟んだ前には、[市役所][区民センター]等の行政機関と並んで、屯田兵に纏わる多くの碑などが建立されている[屯田の森]もあり、神社を含めてこの一帯は、琴似屯田兵村縁の地でもあります。



鳥居をくぐり参道を進むと立派な拝殿門があります。

この神社は、明治8年札幌圏最初の屯田兵が琴似に入植したおり、旧亘理藩(現宮城県)の藩祖伊達藤五郎成美公の遺徳を敬慕して御神徳を祀つて[武早神社]と称して創建したのが始まりです。現在地に拝殿などが造営されたのが大正4年です。この神社には、天照大御神、豊受大神、大国主大神、武早智雄神、土津霊神が祀られ、毎年9月4日が例祭日となっています。

本殿内の様子です。


境内社の一つである[安全神社]です。ここには祀職の始祖の神々を祀っています。

報徳神社社殿
[報徳神社]も境内社の一つです。報徳神社は、屯田兵が入植した最初に現在の琴似山の手2条1丁目に社殿を設けたもので、現在の琴似神社の創始です。ここには氏子中の靖国の英霊と琴似屯田兵二百四十柱が祀られています。

境内社の一つである
[御門山(ミカドヤマ)琴似天満宮]です。ここには、菅原大神が祀られています。
屯田兵屋
境内の奥に[琴似屯田兵屋]が保存されています。屯田兵屋は、この近くにも1軒あり國の指定史跡に指定されていますが、この兵屋はかっての屯田兵住まいを復元したものですが、神社の敷地内にある兵屋は、当時のものを改修した本物の兵屋で、別の場所にあったものを昭和38年に神社に奉納され保存されているものです。

兵屋内部の様子です。


屯田授産場跡碑
琴似兵村は、屯田兵に養蚕を奨励し、この神社のあつた場所に[屯田授産場]がありました。正面鳥居の側に[授産場趾]碑が建立され側に由来が刻まれています。