地下鉄東西線[新さっぽろ駅]から国道12号線を江別方面に向かうと、もみじ台通と交差する手前の小高い場所に[小野幌神社]があります。国道12号線は江別から岩見沢・旭川に通ずる幹線で交通量も多い場所です。この地区は、明治22年山口県から入植した秋本槌五郎さん一家が開拓の鍬をおろしたのが始まりで原始の森を現在の農業地帯に開拓し大きな発展を遂げるに至りました。
この神社は、当初[小野幌八幡神社]と呼ばれていました。明治38年9月20日、小野幌24番地に社殿が建立されましたが、地域の中心が国道12号線付近に変わったのを機に昭和9年11月現在地に移転し、社殿を新築しました。昭和18年には[大沢神社(小野幌伏見神社)]を合祀しています。ご祭神は、誉田別命、稲荷大神です。
境内には[小野幌開基百年之碑]が建立されていますが、開拓が始つてから百年を経た昭和63年の9月に建てられたものです。この碑の台座には大凡次のように記されています[昔、北の大地小野幌に一人の杣夫入りて、未開の杜に斧ふるいたり。爾来開拓の人々来たりて拓き、皆力を合わせて瑞穂の池造り、豊かなる田畑となりぬ。しかるにこの地にも都市化の波打ち寄せ、諸人語らいて美しい街をつくらんとす。今や国中の人ここに集いて大いなる街となり、開基百年を迎える。このときに当たり、先人の遺徳を偲び、古きを尋ねて新しきを知らんと、ここに、記念碑を建立する]。碑の文字は当時の札幌市長板垣武四さんの揮毫によるものです。
神社の鳥居前から国道12号線を俯瞰したものです。方向は副都心新さつぽろ方面です。大型商業施設や、製造工場が軒を並べ大変賑やかな町並みを形成しています。