西岡八幡宮[豊平区西岡4条8丁目]

鳥居
札幌市豊平区西岡は、市の東南部に位置した穏やかな傾斜を持った台地です。地下鉄では、南北線澄川と東豊線福住の中間にあります。地下鉄澄川からの路線バスで行くと神社の側に止まります。交通の激しい通に面した神社ですが、木立の森に囲まれ静かな佇まいです。正面の大鳥居から境内を見通すとかなり広い境内にはいくつもの碑が建立されており、その奥に社殿が鎮座しています。鎮座百年という石標も目に入りますが、格式の高い神社の趣があります。
本殿
この神社は、明治23年に兵庫県から入植した森金蔵が開拓の守護神として[焼山(現在の西岡)]番外地に祠を建て、郷土の八幡神社の御分霊を奉齋したことに始まりますが、明治39年に最初の社殿を造成しそのご幾度かの改修を行っていますが、平成3年11月には鎮座百年を記念して現在の社殿を造営し境内の整備を行っています。社殿は、神明造りで48坪あり、応神天皇、神功皇后、比売大神が祀られています。
西岡開基70年記念碑
境内に建てられている[西岡開基七十年記念碑]です。西岡は、かつて[焼山]と呼ばれていました。語源は、開墾の火が周辺の森に飛び火して山火事を起こした事がたびたびあり、それを遠望した和人がつけた地名であると言われています。西岡に開拓の鍬が入れられたのは明治22年で、明治42年には[西山]と称せられ更に昭和19年に[西岡]と名付けられました。最初の開拓者は福井県からの入植者ですが、明治22年からは月寒村の一地区としてスタートしその後豊平村の管轄下に置かれ、戦後の昭和36年札幌市と豊平町との合併により現在の豊平区として大きな発展を遂げつつあります。住宅地として又、大学を始めとする文化施設も充実し文教地区としても大きな役割を果たしています。
招魂碑
境内には、開拓碑や馬頭観音碑などいくつかの記念碑が並立していますが、いずれも永い風雪のため刻まれた文字も不鮮明です。そのなかで比較的新しい碑だとおもいますが[拓魂]と刻まれた石碑が力強く存在感を示しています。建立の由来などはわかりませんが、開拓の力強さが感じられる石碑です。
標柱 西岡八幡宮
正面から見た境内の様子です。[西岡八幡宮]と書かれた真っ白な石柱の影に黒の御影石で作られた[鎮座百年碑]がコントラストを描きながら静かな木立の中に佇んでいます。