札幌の天然記念物

[円山][藻岩山]は、札幌を代表する山です。札幌は緑豊かな自然に恵まれた都市ですが、中でも、円山・藻岩山は、学術的にも貴重な動植物が生育している地域である事から天然記念物として大正10年には国の天然記念物に指定されました。
円山[円山]

円山は、札幌中心部から西部の方向にある標高226メートルの山です。昔アイヌの人々はこの山を[モイワ(小さな山)]と、呼んでいましたが、その後、山の形が丸いことから[円山]と名付けられました。開拓判官島義勇がこの山に登り、札幌本府の街造りの構想を固めたのは有名な話です。この山の裾には、札幌神社(現在の北海道神宮)が造営され、明治の後半からは、公園(円山公園)、動物園、スポーツ施設などが整備されています。円山は、市民の散策道として大変親しまれている山でもあります。
藻岩山[藻岩山]

藻岩山は、札幌中心部から南西の方向にある標高531メートルの山です。現在の藻岩山は、当初は別な名前でした。藻岩山は、札幌観光のスポツトとして脚光を浴びていますが、特に山頂から眺める夜景の美しさには定評があります。一般登山道のほかにも昭和33年にはロープウエイも運行されています。この山の北東斜面は広葉樹が生い茂る原始林があり貴重な生物が成育しています。また、藻岩山は札幌市民のスキー場としても大変親しまれている山でもあります。
標識藻岩山は、アイヌ語で[インカルシベヌプリ(眺めの良い山)]という意味です。この原始林には、カツラ、ハルニレ、キタコブシ、柳、ヤチダモ、白樺など70数類の樹木が繁茂しています。著名な植物学者のサルジエント氏も学術的にも貴重な原始林であると激賞しています。大正10.3.3日天然記念物に指定されました。
藻岩山麓駅前 樹齢300年の夫婦カツラ 藻岩原始林入り口
円山原始林 円山原始林 円山原始林