[石山緑地]は、市の南区にあり支笏湖に向かう国道453号線沿いにあります。この緑地は高台で見晴らしの良い[北ブロック]と古代ローマを思わせる様な[ネガティブマウンド]のある[南ブロック]があります。この緑地は1996年(平成8年)にかっての軟石の採掘場を史跡として保存しようとして作られたもので、南ブロックでは自然の軟石で作られた舞台で毎年薪能が催される他音楽祭などのイベントも行われています。処でこの軟石は今から3万2千年前、現在の支笏湖を形成した火山帯が噴火して火山灰が噴出し、支笏湖から20㎞離れた石山地区に降り積もり冷却したものだと言われています。札幌軟石は明治の初期にアメリカから招聘した地質学者のトーマス・アンチセルおよび土木技師のA・G・ワーフイールド等によって発見されました。現在は採掘されていませんが、その当時の採掘場が今回紹介する[石山緑地南ブロック]で、藻南公園の南東には[石切場]も保存されており、採掘のパネル展示などもあります。
石山緑地南ブロック
石山緑地南ブロックは、CINQ(サンク)と呼ばれる國松明日香、永野光一、丸山隆、松隈康夫、山谷圭司の5人の彫刻家による造形集団が札幌軟石を主体にした造形を行っています。
下図は石山緑地南ブロックの入り口です。木立の中を通って進みます。この場所を[呼吸する門]と呼んでいます。
南ブロックの入り口に左の写真の様な軟石を螺旋状に積み上げた造形物があります。[スパイラルスプリング]と呼ばれているもので、この塔から水が流れて下の広場のグルグルと巻いた水浴び場に流れ込むシステムになつています。
[広場]です。[スパイルスプリング広場]と呼ばれています。広場の周りは軟石の断崖があり、その断崖から樹木が覆い隠す様に茂っています。
この広場はかっての軟石の採掘場だった処です。
[沈黙の森]と呼ばれています。人が入れないように鉄柵が張り巡らされていますが、削り取られた巨岩が肌をむき出してそそり立っています。
沈黙の森を抜けると芝生の上にジャングルジムのような赤いオブジェ「赤い空の箱」が現れます。
写真は[ネガテイブマウンド]です。札幌軟石で作られた舞台では毎年薪能が催される他音楽祭などのイベントも行われています。