北海道立真駒内公園 南区真駒内公園

[真駒内公園]は、下図の通り豊平川と真駒内通(国道453)に挟まれたエリアで南北1.7㎞、東西0.7㎞の広大な公園です。かって真駒内は開拓使時代放牛場として開拓が進められてきましたが、戦後 進駐軍に接収されゴルフ場として利用されてきた場所ですが、その後1967年(昭和42年)に明治百年記念森林公園事業として公園造成に着手しました。1972年(昭和47年)の[札幌オリンピック]の開催を機に競技施設が新設され急速に整備され、1974年(昭和49年)に完成して翌年に一般開放されました。公園西南の丘陵部は天然林が繁茂して藻南公園まで続いており、園内の中央を流れる真駒内川緑地は市民の散策やバードウォッチングコースとして利用されています。また、園内にはウォーキングやジョギングが楽しめる外周の3kmコースが設定され冬には歩くスキーコースととして活用されています。

園内を縦断する五輪通

オリンピック開催のため、真駒内公園を貫通する道道82号線[西野・真駒内・清田線]が開通して[五輪通]と名付けられました。札幌の中心街から230号線で定山渓方面に走り、途中から豊平川、真駒内川を渡る道路です。
[五輪通]は、長さ5.26kmの道路で起点は札幌市豊平区西岡3条11丁目(水源池通交点)で、終点は札幌市南区北ノ沢8丁目です。この道路は、豊平川と真駒内川を跨いでおり、豊平川には[五輪大橋]、真駒内川には[五輪小橋]が架けられています



[五輪通]は、両側が公園のため緑のトンネルをくぐり抜けるような素晴らしい佇まいです。写真左は、公園内を真駒内方面に向けて走行する様子です。
[五輪大橋]
この橋の西側両サイドに、山内壮夫さんの制作した[飛翔]があります。この像はジヤンプの飛ぶ姿をイメージしたものです。同じ五輪大橋の東両サイドには、本郷新さんが制作した[花束]があります。この像は黄金色を取り入れて、雪の景色や夏の緑とも調和出来るようにとの意図で作られたと言われています。


[五輪小橋]
五輪大橋を渡ると、真駒内川に架かる[五輪小橋]があります。この橋にも彫像が設置されていますが佐藤忠良さんが制作した[雪娘]と[えぞ鹿]、本田明二さん制作の[栄光]です。このように五輪大橋・小橋には当時のオリンピックの想い出に残る彫像が飾られ、ここを通る度にあの当時の興奮が甦ってきます。



[豊平川サケ科学館]
[五輪通]の園内中途に[豊平川サケ科学館]があります。

真駒内通(国道453)から公園へ

公園に入るには[五輪通][真駒内通]から幾つもの出入り口があります。[真駒内通]からの入り口には、屋内競技場や南に進んで路線バス[上町1丁目停留所]側からも入園できます。下の写真は屋内競技場前から入園したものです。(以下の写真は9月上旬に撮影したものです)。


屋内競技場(アイスアリーナ)前の道路を挟んだ北側は広い芝生の中に濃緑の樹木が生い茂っています(写真左)。
この道路は屋内競技場を迂回して屋外競技場方面へと続いています(写真右)。


迂回路を進むと程なく[五輪通]下です。此処から石段を登るか(写真左)五輪通下のアンダーパスを抜けて進みます(写真右)。


アンダーパスを出ると一面は緑一面の芝生が広がっています。迂回路ではランニング・散策の人たちと出会います。


[真駒内通]方面を俯瞰した写真です。芝生の中央を小川が流れ、散策路には[さくらのみち]と言う標識がありましたが、この公園には約13.200本の樹木が植えられていますが園内には約50.000本の自然木が残っていると言われています。桜に関しては[エゾヤマザクラ][アエザクラ]の2種類の桜が約1.000本あり札幌での桜の名所の一つでもあります。


五輪通からの入園

[五輪通]の五輪小橋から真駒内通に寄った道路わきに[真駒内公園]の標石が置かれています。


園内に入ると歩道の中央帯に白樺並木が目を惹きます。この並木の右側を[真駒内川]が流れています(写真左)。
一方道路の左サイドには札幌オリンピックを記念して建立された[雪華の像]が静かに佇んでいます(写真右)。





[雪華の像」は、札幌冬季オリンピックモニュメントとして1971年真駒内公園五輪通入り口直ぐ側に設置されました。この作品は、北海道出身で東京在住の実業家を中心につくった北海道倶楽部から、札幌冬季オリンピック開催を記念して、北海道に寄贈された作品です。この像の高さは12メートルで、台座の上には二人の女神がオリンピックを祝って躍動的なポーズをとっています。
白樺並木に沿って進むと[中央橋]です。この橋は[真駒内川]に架かる橋です(写真左)。真駒内川も処処に急勾配になった箇所があり、此処では流れを調節するための[堰]が設置されているのが散見されますこの[堰]もその一つと思われます。昔は良く水害に悩まされた為の防護柵の一つなのでしょうか(写真右)。


中央橋を渡ると正面にオリンピックのメイン会場となった屋外競技場(現在は真駒内セキスイハイムスタジアム)
と名称も変わっています)。


スタジアムに沿って園内をすすむとスタジアムの裏手の歩道脇に彫像が建立されています。


この彫像は[親子の像]と言うタイトルが付けられていますが作者は不明です。1984年(昭和51年)札幌時計台ライオンズクラブ結成5周年を記念して建立されたものです。


スタジアムを過ぎると一直線の道路が続きます。夏はマラソンコースとして、冬は歩くスキーのコースなります。
道路の左右には整備された芝生に多くの樹木が生い茂る様は解放感を満喫できるひと時です。


[しらかばのみち]と言う標識が掲示されています。


[見晴らしの丘]で、この一帯がなだらかな丘陵地帯となっています。中央の大木がランドマーク的存在です。


[見晴らしの丘]から歩道は、二方向に別れ一方はスタジアム方向へ、もう一方は[緑橋(左図)をわたって真駒内通へ向います。出入り口は真駒内上町1丁目で道路わきに[太陽の広場]が広がっています(写真右図)。



真駒内通上町1丁目界隈です。通の左側は真駒内公園で、写真の奥が先に紹介した屋内競技場(現在 セキスイハイムアイスアリーナ)前の出入り口に当たります。