札幌の大通公園の西外れに[札幌資料館]があります。この建物は[旧札幌控訴院]で1926年9月に建てられたものです。外壁は内側にレンガ、外側に軟石を積み上げた構造で、貴重な歴史的建物として平成9年に国の有形文化財に指定されています。昭和22年からは札幌高等裁判所、昭和48年からは現在の札幌資料館として使われています。ここには[街づくりの歴史展示室]他、ギヤラリー、地元出身の漫画家おおば比呂司さんの記念室、札幌夜学校の記念室などもありました。
〔註)地元出身の漫画家おおば比呂司さんの記念室、札幌夜学校の記念室は2014年閉鎖されました。
この建物は先程紹介したように札幌の軟石で造られていますが、正面中央の造形が個性的でこの建物の特徴だと言われています。この中に目隠しをしたギリシア神話に出てくる女神が飾られています。この周りには、花の組紐に囲まれた対の鏡、また、剣と秤なども飾られています。秤は[公正]
剣は[正義]鏡は[真実]を表し、女神の目隠しは[私見を挟まない]と言う意味だそうです。
札幌資料館の正門玄関を入ると左手の壁に下の様な登録パネルが掲げられ、ここには昭和61年当時80歳の豊平区にお住まいの加藤幸作さんの自筆署名入りの[札幌資料館]に関する由来が掲示され、この建物を約100分の1に縮尺したミニチュアが展示されています。
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このミニチュアは、キャビン1500枚、外箱200枚、しんせい500枚、その他200枚を使って5ケ月で作成したと記載されています。 |
現在の資料館の前身である札幌控訴院の新築落成記念絵はがきです。大正15年9月10日の日付が記載されています。この札幌控訴院の完成で大通公園の佇まいも大きく変わりました。
所蔵 札幌市 中央図書館
現在の札幌資料館の前(大通公園西12丁目)には、佐藤忠良制作の[若い女の像]が建立されています。バツクには札幌の歴史的建造物である札幌資料館(元札幌控訴院)があり、古典的な建物と近代的な若々しい乙女の裸像が対照的なコントラストを描いています。像の周りはバラ園で季節には美しい花の中にシルエットを写し出しています。