札幌の文化遺産(国登録有形文化財)

旧西岡水源地取水塔



札幌市も北から南に従って標高が少しづつ高くなっており、市内を流れている[月寒川]の西の台地を[西岡台地]と呼んでいます。この付近には羊の放牧で有名な[羊ケ丘]や[札幌ドーム]等もあります。[西岡公園]は札幌市内から約8`の距離にあり、自然美に溢れた都市公園として市民に親しまれています。特にこの公園は生息する野鳥の種類も多く、バードウオッチの場所としても愛好家に馴染みの深い公園です。


公園内にある貯水池は面積が7.35平方qで、池の周りには遊歩道が整備されています。池の中に独り佇む[取水塔]が一際目立つ存在となっています。いつもは水鳥の姿も見られるとの事ですが、残念ながらこの日は目にすることが出来ませんでした。この貯水池も昭和46年白川浄水場が完成したため、西岡浄水場は廃止されています。



この取水塔は明治の末期に旧陸軍の軍用水道施設として作られたものです。取水塔の高さは6.7b有ります。
取水塔の前にこの由来を書いた案内板が設置されています(上図抜粋)。この案内板には次のように記載されています。 [この取水塔は明治の末期に旧陸軍の軍用水道施設として作られたものです。 この旧月寒水道は1945年(昭和20年)から豊平町の水道として使用されて来ましたが、1961年(昭和36年)からは札幌市の水道として使用されました。 平成13年8月28日、文化財保護法による歴史的資料として認められ、国の登録有形文化財として登録されています]。
池の周りの遊歩道は起伏の激しい道ですが、少し離れた高台には広い遊歩道が整備されていて野鳥のさえずりを聞きながらの森林浴としても格好の公園です。