札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)

旧北部軍司令官官邸



昭和に入り昭和9年(1934年)には国際連盟脱退、ワシントン軍縮条約破棄、そして昭和12年には日中戦争が勃発するなど我が国は戦時体制に移行した時代です。昭和15年(1940年)8月1日には、国内を東部、西部、中部、北部の4軍管区に区分して軍司令部が置かれました。北部軍司令部は、札幌の豊平区月寒に置かれ、月寒は軍隊の街として注目を浴びてきました。かっての司令官邸は[つきさっぷ郷土資料館]として月寒の歴史の語り部として守り続けられています。




資料館の玄関前には[旧軍司令官邸跡]の石碑が設置されています。
記念室にはかつての軍隊と縁の深い品が所狭しと陳列されています。現在の平和な環境の中でこのような情景に接すると複雑な思いに駆られます。隣の展示室には、月寒開拓に励んだ先人達の農具や生活用品が展示され開拓時代の苦労が偲ばれます。