滝野神社
[南区滝野]





[滝野神社]は、1910年(明治43年)創設されましたが、かつては[器械場神社]と称されていました。当初は、[アシリベツの滝]の側に創建されていましたが、1982年(昭和57年)に国定公園[滝野すずらん丘陵公園]開設に伴い現在地に移つたものです。中央バス[厚別の滝]停留所の直ぐ側に位置しています。



石段を登り鳥居を潜ると森の奥に拝殿が静かに佇んでいます。境内を進むと拝殿は小高い丘の上で更に石段を昇らなければなりません。ここには、天照大神、倉稲魂神、大山祇神が祀られています。[器械場神社]が[滝野神社]に名前 が変ったのは、1944年(昭和19年)です。



この碑は、1913年(大正2年)7月に建立されたもので、碑には[開拓紀年碑 開拓創始者阿部仁太郎翁]と刻まれています。[滝野]地区は、1879年(明治12年)、当時の開拓使は札幌本府の建設に使用する材木の生産地としてこの地を選び、その加工のために米国から水車動力式製材器械を輸入して、厚別の滝付近に工場を建設しましたがこれが[厚別水車器械所]です。この建物の外観のイメージは、現在の滝野公園[カントリーハウス]に引き継がれています。阿部仁太郎翁は、1880年(明治13年)青森から渡道して現在の豊平の開拓に尽力しましたが、特に水田耕作を提唱して連合用水の開削に力を尽くされた方です。この紀年碑の阿部仁太郎翁と同一人物ではないかと思います。



神社境内の様子です。

参道の廻りは巨木が生い茂っています。森を切り拓いて神社を新しく創設した苦労の跡が偲ばれます。大変綺麗に整備されており静寂な雰囲気の中で拝殿に立つと、清々しい気持ちにさせられます。



神社の境内を離れて前を走る道路側から見た情景です。





神社の前を道道341号線が走っています。神社は、中央バス[厚別の滝]停留所から札幌寄りに少し戻つた場所に位置しています。この付近には、廃校を再活用した[札幌市滝野自然学園]や、[厚別の滝(アシリベツ)]等があり、この道路を進と右に折れて[滝野スズラン丘陵公園]に向かいます。



[滝野すずらん丘陵公園]  



[アシリベツの滝]

                       (撮影I・Shimizuさん)