札幌の文化遺産(札幌景観資産No04)

小熊邸(現 ろいず珈琲館)

小熊邸が保存されている場所は札幌でも小高い丘陵地で、藻岩原始林の入り口でもあり、藻岩山に通ずるロープウエイの山麓駅もある[伏見東緑地]にあります。この周辺は片側は鬱蒼とした原始林、そして反対側には眼下に札幌市内が拡がっています。


左図は、旧小熊邸の外観です。この建物の屋根が特徴的で谷の多い屋根に工夫が凝らされています。


小熊邸は元北海道帝国大学の教授であった故小熊捍博士(上図)の住居でした。小熊博士は北大時代理学部長や低温科学研究所長を勤められ方でフランスから帰国した氏は洒落た住宅を建てるべく北海道では建築の第一人者である田上義也氏に設計を依頼して作られたと言われています。旧小熊邸は札幌市が選定した[さっぽろ、ふるさと文化百選]にも選ばれた歴史的建造物です。1940年代に建築された住居ですが1998年現在の藻岩の麓に移転し復元されました。現在は喫茶店として活用され、多くのハイカーや観光客が静かな佇まいの中でのテータイムを楽しんでいます。

ロープウエイ藻岩山麓駅

運行中のロープウエイ
ロープウエイの[藻岩山麓駅]の手前に[石森文学広場]の案内板があり、この表示に従い原始林の方向に少し歩くと[石森和男さんの詩碑]と[石森延男さんの文学碑]が並立して建立されています。