札幌の文化遺産(札幌景観資産No26)

旧藻岩第一浄水場(現水道記念館)

現在の札幌水道記念館は、かつての藻岩第一浄水場で、中央区の[山麓通]から山の手に向かって程近い距離の中央区伏見4丁目にあります。札幌水道創設40周年を迎えた昭和52(1977)年に水道記念館として生まれ変わり、平成19(2007)年にリニューアルオープンしました。



1960年(昭和35年)当時の藻岩第一浄水場の写真です。写真右が第二浄水場で、左側の建物が第一浄水場(現在の水道記念館)です。

この建物は、札幌景観資産に指定されています。パネルには大凡次のように記載されています。[20万都市になった頃、始めて市民に水道水を供給した浄水場である。正面玄関のデザイン、重厚なアプローチの造りが当時の浄水場と云う特別な施設造りへの意識が感じられるシンボル的な存在の建造物である]。
建築されたのは1937年(昭和12年)で鉄筋コンクリート造りです。
藻岩山麓に広がる記念館の外観です。上段左図は正面ゲートから見た記念館で右図は噴水広場。下段左図はカナールで右図は市内中心部を俯瞰したものです。
記念館の正面玄関横の広場にはかつてこの浄水場で使用されていた運用器具が陳列されています。

印籠継手 口径700mm

横型仕切弁 口径700mm

縦型仕切弁 口径700mm

ウシオバルプ
橋本市長の彫像です。この彫像は、記念館を見下ろす高台(写真下図)に建立されています。


橋本市長は、1937年(昭和12年)5月26日多くの市民に惜しまれつつ市長を退きましたが、在任中の一大事業であった上下水道事業は、今日の札幌市の近代化を急速に進めた原動力となりました。