札幌の文化遺産(札幌景観資産No27)
市民会館前のハルニレ
このハルニレが札幌景観資産No27号に指定されています。札幌を代表する大通公園西1丁目の札幌市民ホール前の道路沿いに威容を誇っています。市内に数多いハル楡のなかでこのハルニレが札幌景観資産に選定されたのは次の様な理由によると云われています。かってこの場所は豊平館のあつた場所で、このハルニレはかつての豊平館前の庭園の一角にあった樹木と考えられると云う事です。樹齢は推定約300年といわれ、市内中心部に残る数少ない古木で、市民や観光客に親しまれている景観上重要な樹木である上にこのハルニレの古木は、札幌の代表的郷土種であり、存在感も十分で、また、樹容も整っており、地域の歴史性を物語るシンボルとして、優れた都市景観を特徴づける樹木である事が選定理由に挙げられています。
西2丁目サイドから俯瞰すると彫刻[希望]の背景にこの巨木とテレビ塔が一幅の絵画的コントラストを描いています。
山内壮夫[希望]
現在の市民ホールは、かつての豊平館の跡地でホールの前庭は当時の庭園があつた場所かと思います。当時の庭園の名残りを留める巨木が点々と聳えています。
この碑は、市民ホール前庭の土盛りした木陰の中に佇んでいます。碑と並んで案内板も設置されています。国の重要文化財に指定されている豊平館は明治13年11月、開拓使がホテルとして建てた洋風の建造物で、当時札幌を巡幸された明治天皇も宿泊された縁の場所です。昭和33年には中島公園の現在地に移転しています。豊平館は、木造二階建てでアメリカ洋式を基調としていますが、バルコニーなどはヨーロツパ調です。(2011年秋から大改装が実施されています)。
創設当時の豊平館の全景です。
市民ホール前の花時計です。ハルニレの巨木が静かに見守っているようです。