札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)

旧藪商事ビル



上の写真は、さっぽろふるさと文化百選に選定されている[旧藪商事ビル]です。近代都市札幌の中央、南1条西13丁目に周りを大きなビルに囲まれクラシックな姿を留めています。このビルは1921年(大正13年)建てられた鉄筋コンクリート造り3階建ての建物で、札幌で最初に建てられた鉄筋コンクリート造りのオフイスビルの先駆けで現存する数少ないビルの一つだそうです。
この建物の前には写真の様な表示パネルが設置されています。これには大凡次のように記載されています[大正末期にはレンガや軟石を用いた粗積造が終わりを告げ、鉄筋コンクリート造りが揺籃期を迎えた。この建物は札幌で建てられた鉄筋コンクリート造りのオフイスビルで現存する数少ない一つである。設計者は、田中豊太郎で彼は当時コンクリート造りを扱う事の出来る数少ない技師であった]。


このビルは現在三誠ビルとして多くの会社が入居しています。古色が漂う古き時代を彷彿とさせる外観です。
このビルを建設したのは藪惣七氏ですが氏は現在の福井県の生まれで明治7年に渡道し、札幌で土木請負の仕事を行っていましたが明治18年には農業と金融業を始めました。氏の功績として遺されているのは大正7年現在の市電の前身である[札幌市街軌道株式会社]の社長に就任して開道50年記念博覧会に合わせて電車を走らせた事で札幌市の交通体系の基礎を築いた功労者の一人でもあります。

このビルの前は南1条の幹線で市電も走っています。東方向を俯瞰すると西4丁目の駅前通りを挟んでデパート、大型店が連なるショツピングゾーンです。西方向は円山に通ずる道路です。