札幌の文化遺産(国指定重要文化財)

北海道庁旧本庁舎



この写真は北海道庁の前庭からみた赤れんがの全景です。この建物は明治21年(1888年)北海道庁の本庁舎として建設されましたが、その後明治42年(1909年)の火災で内部と屋根を焼失しました。幸い外周のレンガには損傷がなく、翌々年の44年に再建されました。昭和43年(1968年)の北海道開道100年を記念して、創建時代の姿に復元して保存されています。昭和44年(1969年)には国の重要文化財に指定されています。

八角塔がこの建物の一つの特徴でこの塔にはお馴染みの★のマークが燦然と輝いています。[史跡 開拓使札幌本庁 本庁舎跡および旧北海道庁本庁舎]と記されています。その意味では道庁構内は歴史的にも大きな役割を果たした場所でもあります。


明治15年に開拓使が廃止され、三県一局の時代を経て、明治19年(1886年)[北海道庁]が創設されて、いよいよ北海道も道庁の創設と共に新しい時代を迎えることとなりました。初代長官に就任した、岩村通俊は、赤レンガ創設にあたり、当時アメリカで流行っていた[独立と進取のシンボル]としての[ドーム]の取り入れを図り、屋上に[八角塔]を設置しました。写真は明治20年代の創設期の道庁です。
所蔵 北大付属図書館

此の後、明治42年(1909年)1月11日午後6時過ぎ地階の印刷所から出火し内部と屋根が焼失しましたが、赤レンガ壁には損傷がなく、44年には復旧工事が完成しています。創設時に設置された[八角塔]が撤去されています。この庁舎は昭和43年(1968年)2月まで道庁本庁舎として使用されていました。
所蔵 北大付属図書館

現在の[旧本庁舎(赤れんが)]は、一般にも公開されています。1Fには[文書舘展示室]等があり、2Fには゜北海道の歴史ギャラリー][記念室][北方領土舘][樺太関係資料館]など貴重な資料や写真等が豊富に展示されています。


1Fから2Fへの階段


2Fの通路


記念室の入口


記念室(歴代長官・知事の執務室)