札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)

豊水小学校大典記念文庫

[豊水小学校]は、札幌の中心街ススキノと中島公園の中間点あつた小学校です。平成15年市内部の小学校の統合により廃校になりました。この旧豊水小学校の校庭に隣接して[豊水の庭]があります。庭内には、さっぽろふるさと文化百選にも選定されている[記念文庫]の他に[豊水師弟の像]や天皇行幸碑等も建立されています。直ぐそばには鴨々川が流れ庭内には東屋等も設置されていて古き時代の感傷に浸りながら一時を寛げる都心のオアシス的存在でもあります。

この記念文庫は[大典記念文庫]と呼ばれ1916年(大正5年)造られたレンガ造り2階建ての6坪の建物ですが、当時図書館を持つ小学校も少ない時代学校図書館の先駆け的存在でした。[大典]は、大正天皇の即位に因んで名付けたものです。



建物の正面には大典記念文庫の由来が記載されていますが、この建物は6坪で建築費3千円で、学校保護者会が子弟のために拠出して建設したものです。この隣に木造平屋建て20 坪の閲覧室が4千円の費用で造られましたが1987年(昭和62年)老朽化のため解体されています。

この記念文庫の側に、加藤顕清山河制作した9代目校長山田初太郎さんの功績を顕彰する顕彰碑が建立されています。旧豊水小学校は札幌でも歴史の古い小学校で幾多の著名人を輩出していますが、都市の人口減から平成15年に都市部の4つの小学校が統合して新たに[資生館小学校]が誕生しました。
廃校となった旧小学校の跡地も現在は[まちづくりセンター]を始め札幌市公文書館が設置されています。