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札幌の中心街南7条西8丁目に東本願寺札幌別院があります。市電の[東本願寺]停留所の側で現在は広い敷地の中に本堂を始め書院・納骨堂・ホール・幼稚園の他に墓地もあります。正面の山門は1914年9月(大正3年)落成したものです。この別院の歴史は、1870年(明治3年)当時19才の現如上人を責任者として随員百数十人と共に北海道の開拓、開教に着手したことに始まります。1870年7月、東本願寺管刹寺として設立されその後1976年(明治9年)札幌別院と改称されたものです。(上図は境内に掲示されている案内板の抜粋です)。 |
寺院の山門と入り口に建てられている石柱です。石柱の正面には[勅賜 東本願寺管刹地所]と刻まれ、右面には[明治3年7月建設セシモ腐食セシヲ以テ今回石材ニテ再造、昭和7年12月 北海道長官佐上信一書之]と刻まれています。もともとは明治3年大谷光蛍が建立した木柱でした。
現在の本堂は明治25年秋に落成したものです。御本尊は慈覚大師の作と言われている[阿弥陀如来立像]で、明治34年9月に新潟県直江津市の林覚寺から寄贈されたものだそうです。この他にも宗祖聖人、聖徳太子、七高僧、蓮如上人の御影が祀られているそうです。ここが明治時代からの念仏の中心道場でした。
本道と渡廊下で続いているのが旧御堂です。この旧御堂は明治4年に越後国の光円寺から譲り受け古御堂を解体し日本海を経由して札幌別院に搬送したものです。同年の10月に本堂が完成しました。その後明治24年手狭になったため新たな本堂の建設に着手して翌年の明治25年に落成しています。
旧御堂から右手に[大玄関]があります。案内図によるとこの建物の裏手に見える建物が[書院]と書かれています。
この鐘楼堂は1925年(大正14年)7月に落成しました。建設後太平洋戦争のため梵鐘は軍に供出されましたが、戦後2度にわたり再鐘され現在に至っています。梵鐘は毎朝6時に鳴らされていますが、当時は市内のかなり遠くまで鐘の音が鳴り響いていたことでしょう。