札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)

旧藤高等女学校校舎

この写真は、現在の[キノルド資料館]です。旧藤高等女学校校舎であった[キノルド記念館]が2001年(平成13年)解体され、2003年(平成15年)外観の一部を再現してこの建物が建てられています。

建物の屋根に取り付けられている[尖塔]が大変特徴的で、タマネギの形をしていることから[玉ねぎ塔の校舎]と呼ばれて生徒からも親しまれてきた建物です。

資料館の入り口には、[キノルド記念館跡]の案内板も設置されています。この記念館は、1924年(大正13年)スイスの建築設計者ヒンデルによって建設されましたが戦後は大学の校舎として使用されてきました。1967年(昭和42年)4月新校舎建築後は[キノルド記念館]となりました。この校舎が、さっぽろふるさと文化百選にも選定されると共に、札幌市北区の[北区歴史と文化の八十八選]コースにも選定されています。


解体前のキノルド記念館

現在の藤学園の校舎
旧藤高等女学校の歴史は古く、1925年(大正14年)当時のカトリック札幌教区長であった、ヴェンセスラウス・キノルド司教がドイツから招聘した3人の修道女たちによって[札幌藤高等女学校]が開校したのが始まりです。その後1948年(昭和23年)学制の改革で藤女子中学校と藤女子高等学校になり現在に至っています。キノルド記念館の解体、保存を巡っては様々の論戦が展開されましたが、最終的には2001年解体される事となりました。写真(左)は解体前のキノルド記念館(上記の案内パネルの写真を転載)。現在の校舎は創成川沿い北16条の一角にあり写真(右)は、女子中学と高校の校舎ですが、この他にも大学の北16条キヤンパスなどもあり静かな佇まいの中に校舎が並立しており、かつての木造校舎も鉄筋コンクリート造りの校舎に変わり近代的な雰囲気が漂っています。