藻岩地区から定山渓方面に進むと[石山地区]です。このあたりは開拓使時代に軟石の発掘現場があり今も岩肌が削られた山並みが続いています。平岸街道からやや左手の小高い丘に[石山神社]があります。石山地区は、真駒内と藤野の間にある地区で、アイヌ語では[ウコッ・シリネイ(互いに山にくっついた処)]で、この地区の開拓は明治8年の札幌軟石の採掘から始まりました。軟石の採掘が盛んになり[石切山]と呼ばれていましたが、昭和19年の字名改正で[石山]となりました。
この神社は、明治18年に創建された社で、天照大御神、大山祇神、豊受姫神、八幡大神、春日大神が祀られています。明治43年に社殿が造営されましたが、現在の社殿は昭和2年に完成したものです。
第二鳥居を入った右手に建立されている[石山開基百年記念碑]です。
この碑は、昭和49年9月に石山開基100年の記念事業として建てられたもので札幌軟石を使つています。
一方境内の左手には、[山之神碑]を始め碑が並列的に並んでいます
境内にある[山之神碑]です。石山神社の起源である神体で、明治4年に平岸村字穴の沢に建てられたものを明治43年に現在地に移転したものです。この石碑の手前には3つの碑がありますが、中央が[天照皇大神
]で、左手に[稲荷大神碑]、右手に[山の神]が祀られています。[稲荷大神碑]は、昭和5年に石山6区に建立されたものですが、昭和63年に現在地に移転したものです。碑面には[奉納 稲荷大神]と刻まれています。
[山之神碑]と並んで下の2つの碑が建立されています。
第二鳥居から本殿を望んだものですが、かなり広い境内です。
第一鳥居から眺めると前方には岩肌をむき出した山並みが目に飛び込んできます。採石で削り砥られた跡なのでしょうか。かって石切山と呼ばれていた事が良く理解出来ます。