苗穂神社[東区本町2条3丁目]

神社全景
現在の苗穂地区は、東区に属していますが、札幌でも古くから拓けたエリアの一つです。明治3年酒田県(現在の山形県)からの入植者が苗穂村で開墾を始めその後雁来村と合併しましたが、明治42年には国鉄苗穂工場が創業したことが契機となって続々と工場が生まれ、昭和8年には苗穂一帯が札幌市の工業地域に指定されています。 苗穂神社もこれら工場の建ち並ぶ沿道沿いにあります。神社の隣は、札幌小学校がありますが、この学校の前身は、明治6年設置された教育所でこの付近が開拓の中心地だつた様です。
本殿
この神社は、明治4年に苗穂村と命名されてから着々と開拓が進められましたが、人々の心のよりどころとしての[やしろ]造営の気運が高まり明治30年8月27日、札幌神社(現北海道神宮)からご祭神[小彦名神]のご分霊を奉戴して[苗穂神社]が創建されました。現在の社殿は、昭和52年創建80年を記念して改造営されたものです。
標柱 苗穂神社

鳥居の側に[苗穂神社]の石柱が建てられています。この碑は、昭和41年が札幌村開基百年記念と記されています。この地区も現在で一世紀半近くの歴史を持った地域なのです。
岩田徳治顕彰碑
古い神社のわりには、記念碑が少ないのに吃驚しました。数少ない碑の中でこの碑は[岩田徳治顕彰碑]です。岩田徳治氏は、現在北海道地区でトップランクの建設業である岩田建設の創始者ですが、北海道議会議員としても北海道政にも永く参画した功労者の一人です。苗穂地区の発展にも大きな足跡を遺し、神社の境内に顕彰碑が建立されています。