丘珠神社[東区丘珠町183番地]
この神社は、明治15年9月16日にこの地に入植した人達が伊勢講を基点として祠を建立したのが始まりです。その後明治25年10月に丘珠神社となりました。現在の社殿は昭和43年8月に竣工した非常に立派で格調高い社殿です。ここには、天照大神のみが祀られているようですがご神体が1柱という神社は、これまで訪れた神社でははじめてです。
現在の丘珠は、札幌市東区にあり[玉葱]の栽培地として有名ですが、ここにはかつての[札幌飛行場]、現在の[丘珠空港]があり、道内ローカル線のターミナルとして多くの市民が利用しています。丘珠神社は、苗穂丘珠通り沿いにあり大変閑静な農村の中に鎮座しています。道路から眺めると2つの鳥居が並列している立派な神社です。
正面の鳥居側に建立されている[丘珠開基百二十年記念之碑]です。丘珠の歴史は古く、明治3年酒田県(現在の山形県)の移民が[庚牛一の村]と[庚牛二の村]に入植しましたが、これらの村は翌明治4年にそれぞれ苗穂村と丘珠村と名前を変えました。その後明治12年には、この2村に近隣の村を含めた戸長役場が設置されています。そして明治35年には、これらが[札幌村]となり、現在の東区に継承されています。先程触れました丘珠空港は昭和19年に開港した[札幌丘珠飛行場]が発展して現在に至ったものです。
神社の前は、苗穂丘珠通りでこの先程なく丘珠空港線と交差します。地下鉄東豊線が開通してこの地帯の住宅開発も進み地下鉄各駅から接続のバスも多くあるものの、マイカーの利用が高く幹線はマイカーの放列が続く混雑した通りとなつています。又、この地帯は、玉葱の生産地で札幌開拓の先駆者である大友亀太郎が玉葱の栽培を奨励し、明治30年頃には玉葱の生産が定着化してきました。広大な玉葱畑が続く沿道沿いにはビニールハウスが整然と並んでいます。