国道230号を定山渓温泉方向に進むと、[石山][藤野]地区と硬石山の山並みとの間に広がる集落が[白川]です。このエリアは、路線バスもなく非常に辺鄙な場所で、[白川浄水場]の建設で開発が進められましたが、その他には是と言った建物もありません。この神社の大きな目印は、かつての白川小学校跡地に建てられた[札幌市北方自然教育園学習館]てす。
この神社は、1919年(大正8年)9月にこの地に入植した人達によつて[稲荷神]を祭祀したのが始まりで、現在の社殿は1986年(昭和61年)に改築されたものです。社殿は鳥居までの石段を登り詰めた小高い丘の奥に静かに鎮座しています。
この記念碑文は、鳥居と並んで建てられています。この碑文は、1908年(明治41年)に、小村亀十郎氏の功績を讃えて村落内に建立され、その後現在地に移されたものです。碑文には、小村翁の来歴や開拓に尽くした功績が記されています。この碑の中に、往事の札幌神社宮司額賀大道による次の短歌が記されています。[美那もとの きよさを見ればしら川は 千代も濁らぬ 名にこそありけれ]。
鳥居に並んで先程の記念碑文、紀年碑、開基百年碑が建立されて
います。[白川]は、小村亀十郎が紀伊國から1889年(明治22年)
29才で北海道に移住し当初は[篠路屯田兵]として開拓に従事して
いたが、1899年(明治32年)白川に移り開拓に努めた。
境内から[白川神社]にたどり着く道を振り返ると、真っ直ぐな畦道の様な道路が延びています。正面に見えるのは[札幌市北方自然教育園]の建物です。幹線道路に面したこの建物の横から[参道]としてこの道が造られたものだろうと思います。
この建物が[札幌市北方自然学習園学習館]の建物です。この学習園は、市民の教育・文化の向上に資する事を目的に、約5ヘクタールの敷地に[体験農場][観察林][学習館]等が整備されています。かってはここに白川小学校がありましたが、1976年(昭和51年)藤野小学校に併合されその跡地に建てられたものです。
神社の境内から俯瞰すると正面に藤野のスキー場が目に飛び込んできます。正式には[札幌市藤野野外スポーツ交流施設Fu'S]です。冬はスキー場として[ダイナミツクコース][マイルドコース][クリスタルコース][ロマンスコース][フアミリーコース]等6つのコースがあります。多くのスキーヤーが訪れるスキーのメッカでもあります。