国道36号を千歳方面に進むと[里塚]地区です。中央バスの[里塚小学校]停留所のすぐ前に神社の標石と鳥居がありますが、神社は、ここから住宅街を200メートルぐらい進んだ奥の小高い丘の上に鎮座しています。
小高い丘の境内は四囲を青いペンキで塗られた金網柵で囲まれています。二の鳥居と神社の標柱の奥に社殿があります。この鳥居は、2007年の11月に新たしく立て替えられました。それまでの鳥居は、オンコの木で300年の樹齢を持つ銘木で作られていましたが、長い年月で風雪に晒され老朽化したため建て替えられたものです。
境内の[三里塚神社略記]によると、1890年(明治23年)最初の開拓者である田中重次郎氏が自分の敷地内に最初の小祠を建てたのが始まりと言われています。この小祠は1897年(明治30年)三里塚の北通りに社殿を造営して八幡神社として奉斎、1954年(昭和29年9に三里塚神社と改称しました。現在の社殿は、1997年(平成9年)に立替造営されたものです。
境内には[三里塚神社略記]と[馬頭観世音碑]が建立されています。
略記には、ご祭神として[誉田別神][大山祇神][倉稲魂神]の神名が
記載されています。
外側から見た神社の全景です。周りは住宅街でこの神社の一角のみが林
で覆われいます。住宅地として開発を進める過程で神社のみをこのような
形で遺したのでしょうか。
この幹線道路が国道36号です。かつて開拓史時代には、札幌と室蘭を結ぶこの道路を[室蘭街道]と読んでいました。地名の[三里塚]は、1881年(明治14年)明治天皇が北海道に行幸されるに当たり、札幌から室蘭までの34里(約136q)に目印として1里毎に標識を建てました。この標識が[塚]で、従って[三里塚]は、札幌から三里(12q)地点と言う意味です。因みに塚の出発点は当時の[創成橋]だった様です。