茨戸天満宮[北区東茨戸84番地]


中央バス大通バスセンターから石狩線に乗車、バスは創成川河畔の旧石狩街道をひた走り約40分で東茨戸二条一丁目の停留所に到着。[茨戸川通]を南に進み徒歩3分の処に[茨戸天満宮]の鳥居が姿を見せます。

鳥居から見ると社殿は奥深い場所に静かに佇んでいます。鳥居から社殿までの砂利道の参道の両側には各三基の燈籠が並べられ、他には[地神碑]が建立されているだけです。

この天満宮は、明治の中期に創設されたもので祭神は菅原道真公です。神社の来歴の記録がなく詳細は分かりませんが、現在の社殿は昭和15年に建築されたものだそうです。社殿に近づくと扁額が目を惹きます。この扁額は、石彫りの額に水色の塗料で彩色されていて[天満宮]の文字が瑞々しく浮かび上がっています。

社殿の傍にある[手水舎]です。使われることもなく造られた時の姿のまま歴史の重みを感じさせてくれます。



[手水舎]と隣り合わせに参道を挟んで二基の狛犬が対で向かい合っています。左図の口を閉じているのが[阿形あぎょう]で、右の口を開いているのが[吽形]です。歴史の番人といった趣です。
神社の境内に建立されている唯一の碑です。五柱形の石碑の中央には天照皇大神名が刻まれ周りには稲倉魂命、大己貴命、少彦名命、植安媛命の名前が刻まれています。現在札幌には10数か所の地神碑が確認されていますが、これもその一つです。札幌でも北区に多く保存され旧篠路村を中心とした屯田兵村の開拓と深いかかわりがあるような気がします。
茨戸天満宮のある茨戸地区は水郷としても知られた処で、東区の伏古川下水処理場の排水を源泉として、地上で丘珠から北区に入り[伏籠川フシコカワ(写真上図)に注ぎ石狩市の境界で茨戸川に合流しています。写真左は、神社の近くに架かる伏籠橋から茨戸方面を俯瞰したものです。水色に輝く橋は[1茨戸中央橋]です。また、写真右は、同じ橋から札幌方面を俯瞰したものです。