中の島通

[中の島通]は、[豊平川]の東を走行する[豊平川通]と[平岸通]の中間を並列して走り、途中[水車町][中の島]を通り平岸1-20(平岸中学側)で[平岸通]に合流します。[中の島通]は、豊平区豊平6条3丁目を始点とし終点は南区真駒内本町5丁目です。この間[中の島通]と交差する[菊水旭山公園通]は豊平川に架かる[南大橋]、[白石中の島通]は[幌平橋]、[環状通]は[南十九条大橋]、[白石藻岩通]は[二十二条大橋]を渡って走行しています。
写真下左図は、地下鉄南北線[中島公園駅]出口です。前を走っている道路が[菊水旭山公園通]で、この通を東に進むと[南大橋(写真下右図)]です。この大橋を渡り暫く進と[中の島通]と交差します。

[南大橋]は、札幌市の南9条通に架けられた橋です。昭和38年11月に完成した橋ですが、このあたりは夏になると夜空を彩る花火大会の観客で大変な賑あいを見せています。
菊水旭山公園通 中島公園駅前南大橋

[中の島通]に入り真駒内方向に進むと[水車町]です。[水車町]の由来は、かってこの地区にはいくつもの枝川が流れ、明治・大正期には、数軒の水車小屋があって精米や製粉の動力源として使用されていたためこの町名が付けられたと言われています。正式には[すいしゃちよう]です。
この碑は、水車町3-1旭小学校の校庭に建立されています。かってここは水車川が流れ水車が精米や製粉で大活躍をしていました。ここには当時の水車や水車小屋も復元され当時を偲ぶ縁となっています。



豊平川の東岸を走る[豊平川通]の直ぐ側にあるのが[難得神社]で、[水車町]の住宅街の一隅に建てられている旭水会館の中に鎮座しているのが[豊平川神社]です。いずれも豊平川の守り神として地域の住民に崇められています。
[難得神社]
豊平区のホームページには次の様に記載されています。[現在の難得神社は、昭和31年に改築されたが、当初は豊平の古刹である経王寺の日光上人より守護神として[難得大龍神]を授かったのが始まりで、水の神様として知られている]。かつて豊平川の氾濫で悩まされた人々の気持ちが理解できる様です。

難得神社難得神社拝殿

[豊平川神社]
この神社の由来は、1887年(明治20年)精米業者古館銀治郎が岩手県から入植し、郷里の水神である三神のご神体を奉戴して、豊平川の氾濫防止と事業の安泰を祈願したものによるそうです。その後1910年(明治43年)札幌神社宮司により社名額に[豊平川神社]と揮毫されてから[水神さん]と多くの人々に呼ばれるようになりました。これから[豊平川神社]は無願神社として現在に至っております。

旭水会館拝殿

[水車町]の住宅街を過ぎると地名が[平岸]に変ります。[中の島通]と[白石中の島通]と交差した地点に地下鉄[中の島駅]があります。[白石中の島通]の上には[幌平橋]が架かっています。写真下左図は、中の島駅から見た[幌平橋]で、右図は、[幌平橋]から中島公園を俯瞰したものです。現在の幌平橋は4代目で平成7年(1995年)に建設されました。この橋の歩道部分は札幌市の姉妹都市であるアメリカの[ポートランド市]に因んで[ポートランド広場]と名付けられています。この広場には両市の提携を表徴する様なレリーフ、モニユーメントなどが飾られ、広場は市民の憩いの場として賑わいを見せています。この橋の上・下流の河川敷には沢山の花壇が設置され、様々な薔薇の美しさが河畔を散策する人々の目を和ませてくれます。

最初の幌平橋…1927年、札幌の[幌]と豊平の[平]をとって名付けられた幌平橋は完成するや街の発展に大きく寄与しました。幅員5b、長さ159bの木橋は個人の架けた橋としては当時日本一と言われました。
2代目幌平橋…1937年に幌平橋は北海道の管理になり、新しい木橋として架け替えられました。
3代目幌平橋…1954年に掛け替えられました。

中の島駅付近から幌平橋を望む

[提携記念板](写真左図)
ここには、札幌・ポートランド両市長のメッセージが刻まれています。メッセージには[札幌・ポートランド姉妹都市提携35周年を記念し、両市の友好の象徴としてポートランド広場と命名した]と記載されています。
[モニューメント[(写真中図)
この彫刻はポートランド市から寄贈されたもので[リーケリー]氏の制作されたものです。この金属で出来た彫刻は、幅1メートル、高さ1.5メートルです。[豊平川とサケ]を表徴するようなモニユーメントです。
[幌平橋架設記念碑] 中の島河畔のビルの一隅に建立されています。

幌平橋設置記念碑

[中の島駅]を過ぎると今度は[中の島地区]です。ここで[環状通]と交差していますが、この通には[南十九条大橋]が架かっています。[南十九条大橋](写真下左図)は、昭和46年12月に完成した橋で橋長236.0b、幅員は30.5bです。この橋の幅員は豊平川に架かっている橋の中で一番広くなっています。この橋の下に[無名橋]がありますが、ここから札幌の中心街を流れる創成川の上流[鴨々川]が豊平川から分流しています。

南19条大橋環状通

中の島神社[中の島神社]
豊平川に架かる[南19条大橋]を渡り中の島地区に入ると程なく[環状通]の左手の緑に囲まれた森の中に[中の島神社]の鳥居が姿を見せます。この神社には、[大国主命(土地の幸せを護る神様)][稲倉魂命(食物と商売繁盛の神様)][水波能亮命(水の神様)][弁天宮命(水の神様で戦後孵化場から合祀した神様)]などの神々が祀られています。
また、神殿の前に巨木が2本並んで大きく葉を広げて聳えています。これが[中の島神社の御神木]で、樹齢200年を超すハルニレの木です。案内ボードによると、この御神木には[地の神]が宿つていると言い伝えられ、この木に触れると、足腰の疲れ、肩こりなどの健康回復、頭の切り替えに良いと言われています。

[精進川]は、南区と豊平区を流れる全長13.2キロの川で、明治中期から定山渓鉄道が開通するまで、木材の搬送に利用されていた大きな川でした。精進川と豊平川に囲まれた中州は、現在の中の島にあたります。その後、精進川は、昭和7年に豊平川との合流部分がせき止められ、現在の姿になりました。平岸との境である平岸1条17丁目には、「精進川の滝」があり、そこから下流に沿って、精進河畔公園が広がっています。

精進河畔公園精進川の滝