この建物は、モデルバーン(模範家畜房)と呼ばれているものです。クラーク博士がアメリカマサチューセツッ農科大学農園の家畜房にならって、明治9年(1876年)建設した物で、この設計に当たったのが安達喜幸でした。この建物は牛馬舎で当時は46頭の成牛が飼育されていました。この2階は乾草の貯蔵庫として使用されていました。モデルバーンは、我が国では最古の洋式農業建築として建築学的にも大変貴重なものです。当初は現北大正門付近にありましたが、明治42年から44年にかけて現在地に移転しました。
開拓使本庁舎
開拓使は、北海道の気候風土を勘案して欧化政策を採用し、建築物にも洋風建築が多く取り入れられました。これらの設計に当たったのが安達喜幸等の技師スタッフでした。開拓使の最初の事業は本庁舎の建築でしたが1872年(明治5年)建設に着手し、翌73年10月落成しました。木造2階建ての洋風造りで屋上に八角塔が設置されています。写真は建物の上棟式の様子です。
(所蔵 北大付属図書館)
開拓使本庁舎の完成図です。
所蔵 (北大付属図書館)