はじめに 
北海道地区に民放が発足し初のラジオ放送が開始されたのが1952年(昭和27年)で昨2012年は北海道地区における民放ラジオ放送60周年の節目の年でした。一方テレビ放送は1957年(昭和32年)先発のHBCテレビが放送を開始し既に半世紀が過ぎましたが民放の半世紀は時代の変遷と共に起伏に富んだ歴史の連続でもありました。本稿は、広告収入を経営の基盤とする民放にあって民放発足から半世紀に至る営業活動の歩みを辿りながらその軌跡を次世代に語り継ぎたいとの思いで編纂したものです。云うまでもなく放送活動は、番組制作・報道・技術を含めた各部門協力によって成り立つものであり、営業活動もこれらの協力と支えなしには円滑な活動はなし得ない事は云うまでもありません。本稿では、各時代毎の営業活動を取り巻く経済的な背景、業界動向、同業各社の営業活動なども織り交ぜながら北海道における営業部門の活動の歩みを辿ったものです。本稿を纏めるに当たっては、私が1997年10月編纂の[検証 北海道電波広告45年の歩み]、2001年4月編纂の[検証 北海道電波広告50年の軌跡]、又Web上で開設中の[北海道ラジオ・テレビ広告資料館][北海道電波広告変遷史][図説 北海道電波広告]などの記事を新たに加筆・補筆したものです。過ぎし日々を回想する縁となれば幸甚です。
2013年 10月 Y・IMAI  

                                
文字列をクリック 項 目
第一章 民放創設の背景と経済環境 1-1 GHQによる放送政策の改革と民放創設の経緯
1-2 民放創設時の国内経済環境
1-3 民放創設から草創期の北海道・札幌市の経済環境
第二章 北海道における民放開局の変遷 2-1 北海道地区初のラジオ放送NHK札幌放送局
2-2 北海道初の民放北海道放送の誕生
2-3 北海道地区第二の民放テレビ局STVの開局
2-4 北海道地区初のUHFテレビ局HTBの開局
2-5 北海道地区テレビ第四局uhbの開局
2-6 北海道地区最後発テレビ局TVhの開局
2-7 北海道地区初のFMラジオ局エフエム北海道の開局
2-8 北海道地区第二のFMラジオ局エフエムノースウエーブの開局
第三章 民放初のラジオ局(HBC)の開局 3-1 民放ラジオ局(HBC)の開局
3-2 民放ラジオとコマーシャル
3-3 道内放送エリアの拡大
3-4 草期期のラジオ番組
3-5 辛酸を極めた営業活動
3-6 草創期の在札広告会社
3-7 ラジオ開局時の地元広告主
3-8 中央広告主に対するPR活動
第四章 第四章 民放初のテレビ局

(HBC)の開局
4-1 北海道初の民放テレビ局(HBC)の開局
4-2 マウンテントップ方式と手稲山
4-3 テレビ局開局と受像機
4-4 道内放送エリアの拡大
4-5 営業拠点の構築と変遷
4-6 テレビ開局とスポーツ番組
4-7 北海道開発番組の制作と営業活動
第五章 テレビ二局時代を迎え急伸する

テレビメディア
5-1 テレビのネットワーク
5-2 STVテレビの開局とネットワークの再編成
5-3 テレビ広告のあり方を変えた皇太子ご成婚イベント
5-4 高度成長期に支えられたテレビ広告
5-5 テレビ時代の大手地元広告主
第六章 テレビ時代を迎えたラジオ再生へ

の道

6-1 テレビ時代におけるラジオ広告費回復の背景
6-2 ラジオ再生への道
6-3 ラジオのネットワーク
6-4 ラジオ新番組の編成と多様な地域密着企画

第七章 テレビ四局時代を迎えたメディア

の競合



7-1 急伸する札幌圏の経済・商業環境
7-2 札幌オリンピックを巡るテレビの営業活動
7-3 HTB・uhbの開局とメディア間競合激化
7-4 顕在化する北海道地区広告費のシェアダウン
7-5テレビ各社の生活情報番組への取り組み

第八章 北海道地区テレビ広告費の拡大

を目指して

8-1時代とともに変わるテレビ広告費
8-2マーケッテイング活動の新しい潮流
8-3 北海道地区テレビ四社の共同キャンペーン
8-4 テレビ各社の本格的地域情報番組の編成
8-5 王座を射止めた北海道地区テレビ広告費 

第九章 低成長下における道内放送

メディアの営業戦略

9-1 メディアのアイデンテーを高めるイベントの展開
9-2イベントと連動した営業活動
9-3回復基調に乗ったテレビ広告費
9-4 FMラジオ局開局とAMラジオ局の動静

第十章 昭和から平成新時代へ

10-1平成時代の幕開けを迎えた放送メディア
10-2平成新時代を迎えた北海道・札幌市の経済環境
10-3TVhの開局とテレビ五局時代の到来
10-4エフエムノースウエーブの開局とAMFM4局時代
10-5転換を迫られる営業戦略
10-6 地上波デジタル化に向けて
10-7札幌地区における広告代理店の変遷

第十一章 総括

11-1 ラジオ部門
11-2 テレビ部門

年表 年表(1951年-2002年)

編集後記